2015年03月01日

【RoM】暗礁の胸騒ぎ・異聞 E

※ 諸 注 意 ※
この文章はRunes of Magic 5章プロットクエスト『暗礁の胸騒ぎ』のメルディンツンドラ以降のクエストを日本語訳(意訳)し、独自の解釈を加えて物語風にまとめてみた、いわゆる妄想の産物です。実際の内容とはかけ離れている事も多々ありますので、その点留意された上でご一読頂ければ幸いです。尚、性質上ネタバレを含みますのでご注意下さい。




6.交渉

「ここで何があったか教えろ?・・・ふふふ、随分と威勢がいいな」
Sismondの半透明の体がゆらり、と揺れた。
顔まですっぽりと覆ったフードの隙間から、わずかに下顎の部分が見え隠れする。
黄土色の皮膚に煤けた赤黒い髭を蓄えたその顔は、お世辞にも善側の人間とは思えなかった。

MerP008.jpg[どう見ても悪役]

「いいだろう・・・勿論、ここにいるAlahna DikatはMaderothの仕向けたパニッシャーに襲われたのだ。たまたま通りかかった我輩は、この杖で敵を叩き・・・」
Sismondは意外と冗談が好きなようだ。意気揚々と杖を振り回している。
──その透明な体で一体どうやって敵を叩くのか、追及してみようと思ったが、無意味な時間を取られそうなので止めにした。
しかし、次に彼から発せられた言葉は、私達を動揺させるのに充分な内容であった。

「・・・まあ、そこの彼女を含め、多くの人々はパニッシャーに襲われたのだが──元をたどれば、それは『人』によって殺されたのだ。最近、同盟部隊の間で離反のケースが増えてきているな?強大な力・・例えば、聖樹の苗木を手に入れ、その後亡命した場合・・Maderothから多くの報酬を得る可能性がある。軍部のより高い地位に昇格もできるだろうな・・貴様はそのような取引についてどう思う?耳に良い響きだと思わないか?・・・」

離反──
確かに、その噂は一部から流れてきていた。そしてそれが、メルディンツンドラに立ち入った私と最初に出会ったMarcy Kaleen率いる部隊のメンバーであったことも──
ただ、この男、ここまで知っていながら何もせず、かと思えば今のように協力してきたりと、未だに意図が見えない部分がある。一体、何が目的なのか。

「吾輩が何を知っているかなど、どうでもいいことだ。ただ、吾輩は貴様が知らなかったことを知っている。
例えば、聖樹を悪用する儀式に必要な物などだ。貴様はどの問題がもっとも重要であるかを我輩に尋ねるべきだ・・・
おっと、『儀式』と言ってしまったな。ハハハ、これは吾輩の不注意だ」

Sismondは不注意と言いつつも、不敵な笑みを浮かべている。そして、こう続けた。

「我輩が推論する限り、聖樹の苗木はあまり遠くに隠すことはできなかっただろう。つまり、Maderothの魔法によって隠されたに違いない。であれば見つけるのは難しくはない。但し・・・他の問題は、どのようにそれを取り戻すべきかということだ。貴様にその気があるのなら、案内しよう。」

やはり、彼は聖樹の苗木がどこにあるのか、既に知っているのだ。その上で私を案内しようとしてる。
頭のなかで警鐘が鳴り響く。これは、罠だ。しかし──

私はSismondの提案を受け入れ、聖樹の苗木があると云われる[ガーディアンキャンプ]に案内してもらうことにした。
但し、向かうのは私一人である。
[ガーディアンキャンプ]は既に輸送経路ではなく、まさに戦闘の最前線と化している。戦闘員ではない二人を連れて行く訳にはいかない。

「騎士様・・・」

Adamileの回復魔法によって意識を取り戻したAlahna Dikatが、そっと耳打ちする。

「Sismondの言葉を真に受けてはいけません。例え我々に他のいかなる手段が無いとしても、私はこの悪者を信じる事が正しい選択だとは思いません。もしも、貴方がトラブルに陥ったなら・・・いえ、例え何が起こっても、私は状況を即座にマスター、イッチーニ・ジャントと連携します。・・・どうかご無事で」



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2015年02月27日

【RoM】暗礁の胸騒ぎ・異聞 D

※ 諸 注 意 ※
この文章はRunes of Magic 5章プロットクエスト『暗礁の胸騒ぎ』のメルディンツンドラ以降のクエストを日本語訳(意訳)し、独自の解釈を加えて物語風にまとめてみた、いわゆる妄想の産物です。実際の内容とはかけ離れている事も多々ありますので、その点留意された上でご一読頂ければ幸いです。尚、性質上ネタバレを含みますのでご注意下さい。




5.要求

ふと気配を感じて振り返ると、そこには隠れていたはずのAdamileが立っていた。彼女の視線は私の先にいるSismondを見据えている。一瞬、操られているのではないかと危惧したが、彼女の表情を見るとその心配は無さそうだった。

「この大地が、深刻な攻撃を受けたように感じます──騎士様」

Adamileはゆっくりと両手を伸ばし、胸の前で何かを掬い取るような仕草を見せた。その掌から、淡く黄緑色に輝く粉雪のような粒子が生まれ、指の隙間からこぼれ落ちていく。パニッシャーの襲撃の痕と思われる、足元の焼け焦げた草にそれが振りかかると、草は一瞬にして元の瑞々しい姿に戻った。
エルフだけが制御し得る異能の力──フォースである。
そして、彼女は掌に溜まった粒子を風に乗せ、その場で呆然と立ち尽くすAlahna Dikatの全身を労るように包み込んだ。
人形のように蒼白だった彼女の肌が、徐々に赤みを帯びていく。
流れるような一連の作業に見惚れていると、彼女はゆっくりと私の側に近づき、囁いた。

「彼は何かを知っています──彼の話に耳を傾けるべきです」

本来、部外者に聖樹について話すべきでは無い。
しかし、彼──Sismondは、既に我々の知らない何かを掴んでいるに違いない。
私の中で二つの感情が交錯し、渦のように混ざり合う。

──こんな時、どのように交渉を進めているだろうか。
レオハート騎士団に入りたての頃、荘厳、清廉なイメージの裏で、貧困や犯罪、数々の陰謀の対処にあたっていた[あの人]ならば。

MerP007.jpg[あの人]





※クイズ:[あの人]の名前は何でしょう?(´∀`)



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2015年02月22日

【RoM】暗礁の胸騒ぎ・異聞 C

※ 諸 注 意 ※
この文章はRunes of Magic 5章プロットクエスト『暗礁の胸騒ぎ』のメルディンツンドラ以降のクエストを日本語訳(意訳)し、独自の解釈を加えて物語風にまとめてみた、いわゆる妄想の産物です。実際の内容とはかけ離れている事も多々ありますので、その点留意された上でご一読頂ければ幸いです。尚、性質上ネタバレを含みますのでご注意下さい。




4.遭遇

MerP005.jpg

私は馬上で地図を広げ、進路を確認した。
調査隊の駐屯地から離れ、私達は既にSalvond Hillsの峠まで来ている。
Alahna Dikatが出立したのは昨日ということであるから、Soyar Lakeまではまだ辿り着いてはいないだろう。特に枝分かれする道も無いので、行き違いになる可能性は低そうだ。このまま順調に進めば、Borapha Campに着く手前で合流できるだろう。
しかしむしろ危惧するべきは、この永久凍土が広がる大地の自然環境や──
と考えた矢先、不意に馬が立ち止まり、不安そうな嘶きを上げた。
どうやら、悪い方の予感が的中したようだ。
私は馬を降り、Adamileに隠れるよう伝えると、荷物や破損した馬車の一部が点々と続く道を辿った。



MerP006.jpg[Sismond]

「ふん・・・レベル1の騎士か・・」
そこには私の予想とは少し異なる光景が広がっていた。
馬車はもう使いものにならない程破壊されていたが、Alahna Dikatは特に目立った外傷も無くその場に立っていたのである。そしてそのすぐ横に、分厚いローブに身を包んだ男が一人。
Sismond──
サンドリア大陸でも度々現れ、強大な魔力によって、私達人間を圧倒しドラゴン族とも渡り合う存在であり、その素性は不明である。敵なのか味方なのかもはっきりしないが、過去にイッチーニを魔力で操り、何かを企てていたことは確かで、少なくとも私はその時の経験から彼を完全には信用していない。
ただ状況を見ると、パニッシャーに襲われたAlahna Dikatを救出した──と考えるのが妥当な線と思える。

「私がここにいる理由や目的を貴様に話すつもりは無い・・・
だが一つだけ忠告しよう。
この大地の命運は彼女等が握っている。くれぐれも大切にするべきだ」


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